さて、前回はＥｎｔｅｒキーの代わりにマウスの右クリックを使いましょう、というお話をしました。

この作業によって、短縮コマンドの使い方が大きく変わることになります。今までは「短縮キー」＋「Ｅｎｔｅｒ」だったのですが、これからは「短縮キー」＋「右クリック」という形になる訳です。

試してみて頂ければ分かりますが、これは非常に快適な操作方法です。私は長い間この方法を愛用していましたので、その操作感と手間の少なさをぜひとも体験して頂きたいと思っています。

■別の方法もある

ただし、人はそれぞれ好みが違います。
中には「右クリックのショートカットメニューを使いたい」と思う方もきっといるはずです。

私が仕事をしてきた中にも、ショートカットメニューを使いこなして効率よく作図している方が何人もいますので、その方法でも良いことは理解しているつもりです。

色々な方法があるというのは、そういった部分でおもしろいんです。

で、ショートカットキーを使っていきたいと考えている方には、「Ｅｎｔｅｒ」キーの代わりに「スペース」キーを使うことをお勧めします。

「Ｅｎｔｅｒ」キーと「スペース」キーは、ＡｕｔｏＣＡＤ（オートキャド）のコマンド入力という場面に限ってですが、同じ機能を持っているんです。

ですから、マウスの右クリックにはショートカットメニューを割り当てて、短縮コマンドには「短縮キー」＋「スペース」を使う、ということが可能なんですね。

これは私が使っていない作図パターンではありますが、このサイトを読んだ方にメールで教えて頂きました。
こうしたサイトを作ると、私自身が一番勉強になるんです。本当にありがたい話ですね。

■どの方法を採用するか

ちょっと余談ですが、右クリック＝「Ｅｎｔｅｒ」というのはＡｕｔｏＣＡＤ（オートキャド）がウィンドウズ版になる前、つまりＤＯＳの標準仕様なんですよね。

考えてみると非常に古いですね…。

ですから、「右クリックの設定を変更しましょう」と私が言うのは、もしかしたらその時代から使っている私の押しつけなのかも知れません。

昔の人（私の事ですが）は、昔のやり方からなかなか抜け出せないことが多いですから。
メールで「スペースでも代用できますよ」と教えて頂いた時には、その思いがさらに強くなりました。

先程もお話ししましたが、実際にショートカットメニューで上図に作図をしている人も結構な数いますから、そちらの方が正解に近いのかも知れません。

それでも私は、メニューが出てきてから選ぶより、見ないでコマンドを行使する方がやっぱり早いと思うんです。

右クリック→メニュー出る→コマンドを選ぶよりも、短縮コマンド打ち込み→右クリックの方が、絶対的に手順が少ないですからね。

このあたりの話は、実際の作図者が考えるべき事ですので、ここで結論を出しても意味がありません。ですが、考えるきっかけにはなるのではないかと思っています。

私のやり方が常に最高、という訳では絶対にありません。それは間違いのない事実です。

作図者自身がＡｕｔｏＣＡＤ（オートキャド）の操作を色々試してみた結果、たどり着く結論が一番なんです。

全部私の書いている通りにやるのではなく、「この方法が一番良いな」と感じる瞬間をぜひとも味わって頂ければ、と思います。