今回はAutoCAD(オートキャド)の作図コマンドとして、線を引くコマンドをお話しするつもりでいました。

ですが、図面を作図するにあたって、最も肝心な部分についてお話しするのを忘れていました。
なので、今回はそれについてお話しをしたいと思います。

■作図順序を確認すること

図面の作図を開始する前に、必ずやっておいたほうが良いことがいくつかあります。
それは、図面の作図順序を確認することと、作図時間の目標をたてることです。

という訳で、まずは作図順番について考えてみましょう。

これはAutoCAD(オートキャド)を使うかどうかに限らず、図面を作図する上でかなり重要なポイントと言えるでしょう。

順番を決めてその通りに作図を進めていくことと、行き当たりばったりに作図をしていくこととは、全然違うんです。

何が違うかというと、効率が全然違います。

今回の練習用図面はそれほど時間がかからないで完了しますが、何日もかけて作図する図面の場合は、なおさらきちんとした予定を立てておかなければいけません。

いつ終わるのか、作図者本人でも分からないような状態では、仕事として信用されません。そういった「ポーズ」的な意味も多少ありますので、作図の予定はきちんと立てるようにしましょう。

個人的な作図手順の好みはとりあえず考えないでおくとして、図面を作図するにあたっての一般的な手順は、だいたい次のようになると思います。

1.通り芯の作図
2.建物の作図
3.その他小物の作図
4.文字の記入
5.寸法の記入
6.印刷処理
7.チェック
8.チェック内容の修正

文字と寸法はどちらが先でも構いませんが、それ以外の手順はあまり変えない方が良いでしょう。
この作図予定で、今現在はどの段階にいるのか。

作図をしながら常にそれを把握しておくことは、作図者として非常に大事なことです。

図面を作図するという仕事は、時間との戦い(大げさですが…)ですから、その時間を作図者自身でコントロールしようとするのは当然のことではないでしょうか。

■目標をたてる

作図の予定をたてた後は、それぞれの項目にどれだけ時間がかかるかを考えてみましょう。

そして、どのくらいの時間で作図が完了するか、目標を立ててみます。予定と目標。これらを決めることにより、作図時間に無駄が少なくなるはずです。

最初はどれくらいかかるか見当もつかないと思いますので、少し短めな感じで目標を立ててみると良いです。

そうすると、大抵の場合は間に合わないはずです。それでも、目標をたてなかった場合に比べて、早く終わっていることは間違いありません。

これからAutoCAD(オートキャド)を使って図面を描くことを仕事にしようと思っているのであれば、これらの習慣を付けておくことをお勧めします。