前回はオートキャド(AutoCAD)の文字をコントロールする設定として「フォントスタイル」についてお話しをしました。

読んで頂ければ分かると思いますが、この設定は単品ではあまり有効に活用することが出来ません。

トゥルータイプフォントの場合はほとんど選択肢がなく、SHXフォントの場合は選択すら出来ない状態ですから、活用出来ないのは当たり前の話ですが…。

という訳で、今回はその「フォントスタイル」をもっと有効に使う為の設定についてお話しをしたいと思います。

■ビッグフォント
今回お話しする設定は「ビッグフォントを使用」という設定です。

設定と言っても操作はとても簡単で、チェックボックスにチェックを入れるか入れないか、という選択肢しかありません。

この項目にチェックを入れると「ビッグフォントを使用する設定」となり、チェックを外すと「ビッグフォントを使用しない設定」となります。

当たり前すぎる話をしてしまいましたが、ここで出来る設定はその2種類しかありません。
では、「ビッグフォントを使用する設定」というのはどういった状況なのでしょうか。

簡単に言ってしまえば、ビッグフォントとは「全角文字」のことを意味します。

「全角文字」というのは、ひらがなや漢字などを入力する際の文字ですから、ビッグフォントを使用するということは「日本語を入力する設定」ということになります。

要するに、この項目にチェックを入れておかないと日本語を入力しても表示することが出来ない、ということです。

ただし、これはSHXフォントに限った話です。

トゥルータイプフォントの場合は全角文字も問題なく表示されますので、「ビッグフォントを使用」の項目自体が選択できなくなっています。

簡単にまとめると、この「ビッグフォントを使用」という設定は、SHXフォントを選択して日本語を表示させる為に必要な設定、と言うことになるでしょう。

設定はこれだけ

■面倒な設定でも…
なんでそんなに面倒な設定をしなければならないのか?と思う方も多いでしょう。私もそう思います。

でも、元々オートキャド(AutoCAD)は英語で使われていたのが始まりで、その後で日本語版が開発されています。

そうした流れがありますので、ある程度は仕方がないと思ってもいます。

オートキャド(AutoCAD)で日本語を表示させる為の設定が面倒な操作であることは否定しません。だって、他のCADでは問答無用で日本語が表示できますから。

でも、現実問題として、操作を覚えてしまえばそれほど不便は感じません。いくら面倒だと言っても、この項目にチェックを入れるだけですから。

もう一度言いますが、面倒とは言っても「ビッグフォントを使用」という設定項目を知っているか知らないか、ということだけです。

それならば、ここでその設定と操作方法を覚えてしまえば良いだけです。

今回は「ビッグフォントを使用」という設定の果たす役割についてお話ししましたので、次回はその設定にチェックを入れたことによって出てくる設定についてお話しをします。