さて、このカテゴリではオートキャド（ＡｕｔｏＣＡＤ）の寸法に関して色々とお話しをしていきたいと思います。

寸法線はオートキャド（ＡｕｔｏＣＡＤ）のみならず、図面を作図するという仕事の中で、非常に重要な要素を占めていると思いますので、出来る限り分かりやすく概要をお伝えできればと考えています。

繰り返しになってしまいますが、寸法線はＡｕｔｏＣＡＤで図面を作図していく課程の中で、絶対に欠かす事の出来ない部分です。

文字と並んで重要度の高い機能なんですね。
これから大まかな部分と細かな設定部分の両方を説明していきますので、この際きっちりと覚えてしまいましょう。

■寸法線とは

まずは寸法線の概要を簡単に説明しますね。

寸法線とは線と文字の組み合わさったオブジェクトです。…と言うと、ちょっと堅苦し過ぎるかも知れませんね。

簡単に言ってしまえば、図面の中で距離を説明したいときに絶対に使うことになる文字と線の組み合わせ、と言ったところでしょうか。

もう少しわかりやすく言うと、どの距離を説明しているかを線で表し、その具体的な内容を文字（数字）で表すということです。

…あまり表現が変わっていませんね。

色々な表現を使って説明を、あまり分かりやすくはならなかったようですが、何となく概要は掴めたのではないでしょうか。

次に寸法線の持っている役割について考えてみましょう。

寸法線の役目はどんなものなのかというと、図面中で指定されたポイント間の距離や角度、あるいは半径などの細かな数字を説明する為に使用されます。

建物で言えば、入口ドアの巾がいくつなのかとか、その高さがいくつなのかとか、廊下の巾がいくつなのかとか。

そう言った類の距離を説明する為に、図面中の様々なシーンで寸法線は活用されることになる訳です。
図面を構成するのは、基本的に線と文字の２種類です。…非常に大雑把な区分のやりかたをすれば、ですが。

線は何らかの物体を表し、文字はその物体が何であるかを説明するという役割分担をしている事になります。
線と文字の使い方については、これでイメージ出来るのではないでしょうか。

簡単に言ってしまえば、寸法線というのはそうした存在である訳です。

■線の意味を知ること

図面に描かれている線一本一本には、きちんと意味がある。

これは、私が建築系の図面について勉強をしていた際に（といっても仕事をしながら覚えた訳ですが）良く言われた言葉です。

だから、プロとして自分が作図する線については、その全てを知っていなければならない、ということです。

これは考えてみれば当たり前の話ではあるのですが、本当の意味で内容を理解して図面を作図することは、なかなか出来ることではありません。

自分の引いた線の意味を全て理解しながら作図をする、というのは、実際には本当に大変なことなんです。
そして寸法線は、自分が理解して作図した図面の内容を説明する為に使われます。

文字と並び、寸法線は図面を構成する最も重要な要素である、という事がこれで分かるのではないでしょうか。

文字と寸法のない図面は正式には図面と呼べません。説明する文字や寸法があって、はじめてその図面は存在する意味を持つのです。

ここまではよろしいでしょうか。