今回は計算機についてお話をしようと思います。

電卓と呼んだ方が良いでしょうか。マウスパットよりもさらに地味なテーマですが、以外に重要なアイテムです。

電卓でそんなに話すことあるのか、若干不安ではありますが…まあなんとかなるでしょう。

■自動計算機能の影で

もうかなり昔の話になりますが、図面を手で作図していた時代には、電卓というのは必須アイテムでした。

手描きですから寸法線も自分で記入する訳ですが、寸法線の数字を書き込む場合でも、計算が合っているのかを自分で確認する必要がありました。

ですから計算機は手放すことの出来ないアイテムだったんです。

では今現在、AutoCAD(オートキャド)で作図をするようになって、電卓は必要なくなったのでしょうか。ちょっと考えてみましょう。

AutoCAD(オートキャド)の特徴のひとつとして、自動寸法入力という機能があります。寸法線を入力すると、実際の距離を測ってその数字を自動で記入してくれる、という機能です。

そして、寸法を測る点を移動させると、ちゃんと移動した後の寸法値に書き換えてくれます。これはAutoCAD(オートキャド)だけではなく、大抵のCADに搭載されている機能です。

この機能は本当に便利です。この機能がないと、私の作業スピードは遅くなってしまい、そして間違えも増えるでしょう。それくらい重要な機能です。

以前ちょっと紹介したjw_CADでは、数字の自動入力は最初の1回だけで、動かしても寸法値は自動で変わってくれません。個人的にはちょっと不満です。(最新バージョンでは違うらしいのですが)

まあ中にはそういうCADもありますが、基本的にはCADとはそういった特徴を持っています。

つまり、手描きの時代に行っていた計算をAutoCAD(オートキャド)が肩代わりしてくれる、ということですね。

AutoCAD(オートキャド)は電卓を兼ねるか

では、AutoCAD(オートキャド)が電卓に代わって計算してくれるので、もう電卓を使う必要はないのでしょうか。

少し考えてみましたが、そうはなりそうもありません。結局はかなりの頻度で電卓を使用することになります。
どういう状況で使うのかというと、漠然とした表現で申し訳ありませんが、あらゆる状況で使用します。

AutoCAD(オートキャド)で計算してくれる場合も多いのですが、自分で電卓をパチパチ叩いて計算した方が早い、という場面が結構出てくるからです。

複数の手段(ツール)を知っていて、状況に応じて使いやすい方を選ぶ。これが効率よく作図していくコツです。ですから、電卓は必ず用意しておきましょう。

ちなみに、ウインドウズなどに搭載されている電卓ではダメです。アプリケーションの切替えが手間ですからね。やはり手元に置いておき、さっと計算するのが理想です。

あと、カードタイプの薄いヤツもやめた方が良いです。押した感じがしないので、間違いが多くなります。これは多分私だけじゃないハズです…よね。

AutoCAD(オートキャド)で作図をする、という状況に限定するなら、手のひら程度のサイズでボタンをしっかり押すタイプが理想的でしょう。

関数電卓である必要はないですし、税込みボタンも必要ありません。

四則演算(+-×÷)がちゃんと出来て(これが出来ない電卓なんてありませんが)メモリー機能があって「00」ボタンがあればそれで十分です。

少なくともAutoCAD(オートキャド)で図面を描くだけなら、難しい計算をすることよりも、簡単な計算を素早くすることの方が価値がありますから。

これは余談ですが、打合せをしている時などで人の電卓を借りたりすると、ボタンの場所が全然違うので困ることが多いです。

逆の場合もあって、自分の電卓を貸すと、相手が困惑しているのがよく分かったりします。やはり手に馴染んだツールが使いやすい、という事でしょうね。

電卓のボタン配置などはこだわりが出そうな部分ではありますが、このサイトではあまり触れないことにします。結局は慣れなので、その慣れをあえて変える必要なんてないですから。