前回はオートキャド(AutoCAD)を使って図面を作図する際の、画面表示される色の見やすさと見にくさについて考えてみました。

オートキャド(AutoCAD)では色ごとに「どのくらいの太さで線を印刷するか」を設定出来ますので、よく使う色は出来るだけ見やすい色に設定したいところです。

黒い画面上にたくさん青い線が引いてあって、その中から1本の線を目で追っていく…みたいな作業をすると、30分くらいで目が疲れてしまいますからね。

仕事でオートキャド(AutoCAD)を使うのなら、長時間目を酷使することになりますので、少しでも目への負担は軽くしたいものです。

■管理人の場合

ここでひとつの例として、私の場合どんな色設定を使っているのか?についてお話をします。
もちろんその通りにする必要は全くありませんが、色設定を考える際に、少しでも参考になればと思います。

私は一番見やすい白を太線として、断面線のレイヤーで使用しています。直感的に切り口の線が見やすい方がいいかなと。

で、文字は黄色とかシアン等にしています。これは時々好みによって変わってしまいますが、まあ見やすい色ということです。

見え掛かりは緑又はシアンとしています。図面によっては色々な見え掛かり線が出てきますから、区別する為に何色かを使い分けています。選ぶ色はやはり見やすい色です。

通り芯は赤で、壁芯は青です。芯はそれほど目立つ必要はありませんし数も壁ほどは多くないので、若干見づらくてもいいかなと思っています。

ただし、時々壁芯の青が見づらく感じられて、全然違う色(例えば140番など)に変えたりしますが、基本は青で作図しています。

寸法線は赤にしています。この線もあまり目立たなくていいので、赤で問題ないでしょう。寸法の文字だけは黄色などの見やすい色です。

と、こんな感じとしています。しつこいようですが、これは好みもありますから「必ずこうしなければならない」という話ではありません。

とりあえず今は聞くだけ聞いておき、もし自分でそうした設定を決めなければならなくなった時に思い出しても良いでしょう。

■基本色以外の色は使うべきか

オートキャド(AutoCAD)で実際に使うことが出来る色は、合計255色あります。

1~7の基本色以外にも様々な色がありますから、それを使おうと思えばたくさんの色を使い分けることが出来ます。

ただし私は、出来るだけ基本色以外を使わないようにしています。

たくさんの色を使うのも良いですが、255色をフルに使ってしまうろ印刷の設定が複雑になってしまいますから。

基本色以外の色をたくさん使うと、どうして印刷が大変になってしまうのかは、実際に他人のデータを編集したり印刷する機会があればよく分かると思います。

会社によってどんな色で作図しているのかというのは違ってくる訳ですが、色数があまり多くなければどの線を太く印刷すれば良いのかが簡単に分かります。

でも色数を使いすぎると、どの線を太さ印刷するのかが非常に分かりにくくなってくるんです。
また、思いがけない色を使われると、印刷結果が「何これ?」という状態になりがちです。

カラープリンターで印刷してみると、変なところがカラーになったり太く出てみたり。

逆に白黒プリンターなのに、無理矢理カラーで出そうとしてグレーになってみたり。まあ色々な「何これ?」がある訳です。

そんな訳で、レイヤーの色を決める際には出来るだけ基本色を考えてあげた方が、受け取る側にやさしいデータになります。

オートキャド(AutoCAD)で図面を作図すると言っても、最終的に図面は紙に印刷して使う訳です。
作図する側としては、やはりそのあたりまで意識した図面の作図を心掛けたいものです。