オートキャド(AutoCAD)を使って図面を作図する為には、やはりレイヤーを作成・管理していく必要があります。

繰り返しになってしまうかも知れませんが、レイヤーを分けるというのは「図面内のオブジェクトを効率よく管理していく」という目的があるということを覚えておきましょう。

オブジェクトを管理するというのは、それぞれのレイヤーごとに色を分けて管理するという意味もある訳ですね。

そして以前もお話ししたように、オートキャド(AutoCAD)で色を分けるのは、色によって印刷する線の太さを変えるという最終的な目的があるからです。

と、このあたりまでは今までお話しをしてきましたので、もう大丈夫だと思います。

レイヤーを分けるのは、色を分けやすくする(図面で表現する線の太さも管理する)という理由もある、ということですね。
今回はその次のステップとして、図面で表現する為の線の太さについて詳しく考えていきましょう。

■オブジェクトの線の太さを考える

オブジェクトの色を決めるということは、そのまま線の太さを決めるということにつながってきます。

そして、オートキャド(AutoCAD)を使って作図するかどうかによらず、図面には線の太さについてのルールが大まかに存在します。

…ということは、その考え方さえ覚えてしまえば自分で色を決められる、ということになるはずです。

線の太さはプリンターの性能にもよります(極細の線を印刷出来ない場合があります)が、多くて4種類位になります。

それ以上細かく分けても、印刷される図面の見映えにはほとんど影響してきませんので意味がありません。
印刷された図面で区分出来るくらいの線の太さは、太い順からこのような感じになってきます。

太線 : 0.25mm~0.35mm
中線 : 0.18mm~0.2mm
細線 : 0.1mm~0.15mm
極細線: 0.05mm

プリンターの性能があまり良くない場合、極細線を上手く印刷することが出来ない場合もありますので、その場合は線の太さが3種類になります。

実際に図面を印刷してみると分かりますが、線の太さは3種類であまり問題はありません。

もちろん4種類の線を使った方がメリハリがつくので好ましいですし、最近のプリンターは性能が良いですから、話は4種類に分けることを前提としたいと思います。

線の太さを分ける考え方はとても単純ですので、大雑把ではありますが以下に箇条書きにしてみましょう。

・断面線は太線
・見え掛かりは中線
・文字は中線
・寸法線は細線(数字は中線)
・芯は極細線
・見え掛かり・切断線に関わらず、細かすぎるものは極細線

個人の好みも多少はありますが、このくらいの分け方をしておけば、印刷した図面がおかしく見えることはないはずです。

まずはこうした設定にしてしばらく使ってみて、それから自分の好みに合わせて少しずつ変えていくのが良いのではないかと思います。

メリハリのきいた図面は非常に見やすいですから…。

どうせオートキャド(AutoCAD)を使って図面を作図するのなら、こうした「見やすい図面」を目指したいものですね。