前回は私が以前オートキャド(AutoCAD)に出会い、それを覚えたいと思うまでについてお話しをしました。
当時を思い出しながら今改めて書いて見ると、本当に考え方が甘くて他人に依存しているという感じで、我ながら情けないです。
それでも自分の力で動くことを考えた私は、まず身近なツテに頼ろうとしたんですね。
■オートキャド(AutoCAD)を教わりたいと考える
オートキャド(AutoCAD)を覚えて兄と同じような生活を送りたいと考えた私は、自分にもオートキャド(AutoCAD)を教えろと兄にお願いをしてみました。
と言っても、基本的に考えが甘いですから、自分中心にしか物事を考えることが出来ません。
従って、お願いをすると言っても他人のことを考えることは出来ませんでした。
「ねえねえ、さらっとオートキャド(AutoCAD)教えてよ、簡単なんでしょ?」
こんな感じの、お願いだかなんだかよく分からない要望は、当然のことながら叶えられることはありませんでした。
もし私が当時の兄であれば、「仕事を甘く考えているような身内に誰が教えるか」と思うことでしょう。
多分兄もそう思ったに違いありません。
そんな訳で、オートキャド(AutoCAD)を覚えたいけれど教えてくれる人はいない、という状態が続き、私の願いはしばらく叶わないままでした。
教わることが出来ないのであれば、少しは自分で調べたりすればよいのですが、考えが甘い当時の私にそんなことを考えられるはずもありません。
そうした中途半端な時間が2年ほど流れました。
2年…本当に長い期間ですが、若い頃はこうした年月を簡単に過ごしてしまうんですね。
一生懸命ではないものの、大学には通う。やりたいことに対して情熱を燃やす訳ではなく、ただいたずらに時間が過ぎていく。
今考えると本当にもったいないことをしたと思います。そして、時間というのはいくら悔やんだところで、戻ることはありません。
さすがに危機感を抱いた私は、もう兄からオートキャド(AutoCAD)を教わることを期待するのではなく、自分から行動をするべきだとようやく考えるようになりました。
ずいぶん遅いですけれど、これは大きな一歩です。
大学を卒業して就職という選択肢もあった訳ですが、興味のないことを仕事にしても絶対に続かないと考えたんです。
そこで私はオートキャド(AutoCAD)を実際に使っている会社の求人広告に、アルバイトでも何でも構わないので応募をし始めました。
■職探しの日々
こうして私はオートキャド(AutoCAD)を使った仕事を探し始めましたが、それはそう簡単なことではありませんでした。
「オートキャド(AutoCAD)未経験です」と面接で言うと、かなりの確率で落とされるという現実を知ったんですね。
やる気だけではどうにもならない、経験者と未経験者の差がそこにはあった訳です。
でも、経験者も最初は未経験者なのだから、未経験者の全てが働けないはずはない。
そういった思いで仕事情報を探したことを思い出します。
「数打てばそのうちあたる」と思って職探しをした私でしたが、それもやはり甘い考えだったことを知ります。
まずは良さそうな仕事を探して電話をかけ、わざわざ面接を受けに行って何日か後に「今回はご縁がなく…」という手紙を受け取るのは、思った以上に精神的な疲れを伴います。
何度も何度も上手くいかなくて、それでも最初と同じ情熱というかモチベーションを保つのは、至難の業なんですね。
失敗ばかりだと「どうせ次もダメだし」とか「何もやりたくない」とかいうネガティブな考え方に支配されてしまいますから。
こうして私は、自分の考えがいかに甘かったのかを、今になって知ることになりました。
現実はそうそう甘くない、と。