オートキャド(AutoCAD)関連の仕事が見つからない状態で、私の意欲は何度もなくなりかけてしまいました。
というか、途中は完全にやる気を失っていました。
オートキャド(AutoCAD)未経験なのですから、面接では少なくとも「何でもやります」的な意欲を見せる必要があります。
でも、やる気のない状態ではそんなアピールをすることも出来ず、要するに完全な悪循環になっていました。
■ようやく仕事が見つかる
今まで甘やかされて来た私であれば、「どうせダメだからやらない」という情けない理由で職探しを諦めていたはずです。
でも、その時はなぜか諦めないで仕事を探し続けました。
誰か尊敬する人に心を打たれるような一言を言われたとか、目から鱗が落ちるような体験をしたとか、そうしたことは全然ありません。
自分自身が成長している訳ではないにも関わらず、それでも仕事を探すことを諦めませんでした。
その理由は?…今でも分かりません。
ただ、どちらにしても何らかの仕事をして収入を得る必要はあったので、そうした義務感を感じていたのかも知れません。
そうした努力が実り、私はようやくオートキャド(AutoCAD)を使って仕事をする会社で働くことが出来るようになりました。
待遇としては「アルバイト」ということでしたが、いずれ独立しようと考えていましたので、アルバイトの方が辞めやすいかなという思いもありました。
勤務先は結構というか、かなり遠かったです。
でも勤務地を選べるような立場ではないことを自覚していましたので、毎日2時間くらいかけて通勤をしました。
当時は親と一緒に住んでいましたので、そのままの状態で通勤をすることにしたんです。
一人暮らしをする経済的な余裕なんて全然ありませんからね。
自宅と勤務先が遠いせいで、少しでも忙しくて帰る時間が遅くなると、自宅に帰るまでの途中の駅で電車が終わってしまいます。
そうなると結局は親に駅まで迎えに来てもらうという状態です。
親にしてみれば迷惑な話だとは思いますが、仕事をしないでぶらぶらしているよりはマシだと思ったのか、お願いするたびに深夜わざわざ迎えに来てくれました。
これは本当にありがたかったです。
■実際に仕事をしてみると
私が通っていた会社はそれほど大きくなく、10人前後のメンバーで仕事をこなしていました。
そんな中でオートキャド(AutoCAD)未経験の私が加入した訳ですが、当然戦力としては「足手まとい」以外の何者でもありません。
私がそこで生き残っていく為には、出来るだけ早い段階でオートキャド(AutoCAD)のスキルを高めるしかありません。
考えの甘い私にも、「いつまでも初心者では困るぞ」といった雰囲気は充分に伝わってきました。
私がやらなければならないのは、仕事をしながら必死にオートキャド(AutoCAD)について勉強をしていくことです。
もちろんそれは仕事ですから当然なのですが、私はそうした仕事と勉強の毎日が全然苦ではありませんでした。
なぜなら、オートキャド(AutoCAD)を覚えたいという自分の希望と、会社の要望がそのままマッチしていたからです。
頑張って勉強をしてオートキャド(AutoCAD)のスキルを高めることは、自分の将来を考えると絶対に必要なことでした。
そして当面必要な収入は、会社から「給料」という形で受け取ることが出来るんです。
当時の私は「給料をもらいながら勉強をすることが出来る」という感覚で仕事をしていたのだと思います。
もちろん仕事ですから、自分の給料以上の利益を上げる必要があります。
そのあたりについては、私よりも経験豊富な人たちにフォローをしてもらいながら、なんとかなったと思います。
チームで仕事をするというのはこういうことなんだ…という、その面白さを私は始めて味わったんですね。